郷土食で体力回復

「そろそろ、かえさなきゃいけないんすよ・・・」

某スタッフはつぶやいた。

何をかえさなきゃなのかといいますと、
アオウミガメです。

昨年の10月末、男鹿市内でアオウミガメが保護されました。

その時の様子はこちら

GAOで飼育しているアオウミガメは海藻のかわりに
キャベツなどの葉物野菜を食べさせています。
新鮮な海藻をGAOでは常に準備できないので・・・

しかしそれは飼育されているアオウミガメの話。
保護されたアオウミガメにいきなり野菜食べろといっても
食べるわけがありません。
(まれに搬入した初日からエサ食べる生き物もいますけど)

しかし食べてくれないと体力は回復しません。

保護当初は

点滴したりしていましたがずーっとそういうわけにもいきませんし
一番良いのは口から食べ物を摂ってくれることです。

担当者、磯で海藻を採集したりコンブやワカメを漁師さんから仕入れて試したり
しましたが食べず。

何かしらの野菜を食べてくれないかと色々試したりしましたが
やはり食べず。

しかし。
ある日ついにお気に入りを見つけたのです。

それがこちら!「アカモク」という海藻です。
秋田県では「ギバサ」でおなじみです。

水族館そばの岩場でこれを採集して試した初日、
それまで何も口にしようとしなかったのに
すぐに食べてくれたとか。
それ以来主食はすっかりギバサになりました。
今は

秋田県産のギバサを

もりもり食べて体力をつけてもらっています。

最近では

ギバサに紛れていれば、ワカメも食べるようになったとか。

アオウミガメは結構大食漢なので、ギバサも大量に必要です。
水族館の前にたまに流れ着いてきますが、「たまに」なので
なかなか安定して採ってくることができませんでした。

じゃあどうしているのかというと

漁師さんが、ウミガメのためにとギバサを採っておいて
くれるので、それを仕入れています。

夏の終わりころから、海水温は低下していきます。
そうなると、アオウミガメにとっては厳しい海水温に
なっていく一方です。

ですので、夏の間に放流しないと
暖かい場所まで行くことができなくなってしまいます。

再び大海原を泳ぐときまで、
秋田の郷土食「ギバサ」で体力つけてね!

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