初節句

12月に生まれた

 

 

ホッキョクグマも、

 

 

4月に生まれたゴマフアザラシも

どちらも、王子(オス)でしたね。

5月5日、2頭の白い王子にとって初節句。

ということで、水族館の外には

 

 

こいのぼりが泳いでいますよ!!

 

天候が悪い日には泳いでいないこともありますので、ご了承ください。

 

さて、ゴマフアザラシこまちの王子ですが

 

 

すでににせもの氷を取り外し、王子専用プールになっています。
母親であるこまちは、ゴクウみずきと一緒の広い方にいます。

 

 

まだ白い毛は残っていますが

 

 

王子のゴマ具合はすでに見えてきており(細かい点々が多い系でしょうか)
よく泳いでいればどんどん白い毛が抜けていくことと思われます。

まだ親子を離さなくてもいいのでは、と思われるかもしれませんが

これまでのこまちの出産・子育て経歴ですが
過去に2度、子がある程度育ってきたときに
こまちが子に覆いかぶさる行動が見られているのです。
(前回こちら)

子がいると次の交尾ができないからなのか、
もう子離れの時期なのに子がいることに
ストレスを感じるのか・・・

 

ヒトから見れば理由はいくらでも浮かびますが
どれが理由なのか、そして何が引き金になっているのかは
今のところ不明です。

 

子の体重が20㎏程度、親が100㎏程度。
乗りかかり具合によっては当然、子にはダメージです。
最悪の場合、「圧死」の可能性もあります。

その2度とも、職員の目の前で起こっていたので
その場ですぐに親と子を離すことができたのですが・・・

 

これが、見ていない時、職員が十分に対応できない時に
起きたら。と思っていたのです。

これで3回目になるんですから・・・

 

幸い、仔も十分に育ってきていましたので
何か起こる前にタイミングを見てこまちと子を離すことに
しました。

 

柵で隔てた直後は、こまちが柵の隙間から
気にしていたのですが、以降大きな動きもなく
時間が経つにつれて落ち着いていきました。

仔も仔で、それほど焦ることなく
過ごせているようなので、魚を食べさせることを
始めています。

 

 

顔はどんどん毛が抜けてきました。
王子、お顔の模様がなかなか個性的かも・・・

 

こういうタイミング(親と子を離すタイミング、エサを母乳から
切り替えるタイミング)の見極めっていうのは、難しいですね。
(と思っている)

特に、こまちのように子育てに関して
クセというか、「何かしら」
がある個体の場合。

 

野生下であれば、嫌であれば遠くに離れることが
できますが、限られたスペースの飼育下だと
そうもいきません。
であれば、この飼育環境のクセを知り
何のために何をしなければならないかと見極める必要があります。

また、施設面は別としても「ゴマフアザラシ」という
生き物で見るだけではなく
1頭1頭別個に判断しなくては
いけない場面もあるので、その辺は
その個体の出生から性格、クセも知る必要があります。

 

親子別々でかわいそうとか
1頭でかわいそうに見えるかもしれませんが、
今回は、何かが起きる前に対処することとしました。

起きない可能性ももちろんありますが、「起きる可能性」
の方を考えた対処です。

 

確かにぽつんと1頭でいるのは
かわいそうに見えるかもしれません。

ですが、ゴマフアザラシは
基本的に単独行動の生き物です。
王子も鳴いてこまちを呼ぶことはもうありません。

 

結局、ヒト側がすべて決めていることになるんですが。
新しい命の誕生はうれしいことに間違いはないものの
何かしらのタイミングには、見極めがついてくる
ことに変わりはありません。難しいですね。

そんな中でも
ヒトの与えるエサを食べて
元気に過ごし
水槽の中で泳いで寝て
ヒトに興味を示して寄ってきてくれたりすることに
感謝です。

 

こまちの王子、雪見大福通り越して

 

 

ゴマ大福になってます。

魚への切り替えについて、今は強制的に魚を口に入れていますが
たまに自力で飲み込む様子もあります。

ゴマ大福王子、早くおさかなごっくんしてくださいませ。

 

 

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