たまごのなか

新年度ですね。

気が付いたら4月も3日が経過してしまいました・・・。

先月は
 GAOの
イワトビペンギンたちの

 産卵シーズンでしたね。
(そんなに睨みをきかせなくても・・・っていっつも思うここのペア)

イワトビペンギンは産卵後、順調にいくとだいたい35~40日でヒナが孵化します。
GAOでは現在4ペアが成立しているのですが、残念ながらいくつか割れてしまったりで、
それぞれが2こずつは産卵したものの、残念ながら3つは割れた状態で発見されました。

ですので今は卵が5こ。
とはいってもすべてちゃんとヒナが中で育っているか・・・。

卵の中でヒナが育っていなくても、そのペアは里親になれます。
ほかのペアが産んだ卵からヒナが孵化してもうまくエサをあげられなかったり(特に
新米ペアに多い)したとき、ベテランペアは超たよりがいのある存在になるのです。

イワトビペンギンは通常2個の卵を産むのですが、卵の大きさが2個目の方が大きいのが
ほとんど。となると2個目の卵から孵化したヒナの方がやっぱりでかいんです。

1個目からもヒナが孵化して、2個目からも孵化した場合
やっぱり体格の良い方が育ちが早く、親からもらうエサも多くなり
そうなると1個目卵のヒナの方が、大きくなるのが遅くなってしまうことがあります。

野生では強いものが生き残るのでしょうが
GAOではそうなった場合、ヒナの孵化しなかったペアに片方のヒナを預けて
1羽ずつ育ててもらう・・・等、人為的にヒナを移動させています。
それでもどうしてもペアがいない、うまくいかない等なったときは
最終手段、人が育てるということになるのですが。

そういうわけで、ペンギンの産卵の時期になると
ペアと卵の数のパズルで頭がこんがらがってきちゃうのです。

そんなパズルの中、今回は
どの卵にヒナがいるのかを知る必要があったため
専用の機械で卵の中を見てみることにしました。

 う~んこの卵は・・・
ちょっとわかりませんね。でも可能性は低いかもしれません。
この卵、日数的にもしヒナがいれば血管が見えてもおかしくないくらいでした。

すぐに親元に返し、次の卵ですが・・・

 前の写真との違い
わかりますか?赤い線が走ってますよね!これが血管です!
右上の方には何か影が見えますが、これがヒナの姿なんです!!
左はじに空間があるように見えますが、これが正常。
「気室」というスペースなんです。

ちょっとわかりづらいかもですが、そのときの映像はこちら↓
https://youtu.be/wjANtdzj5lw
感動のあまり後半すべてピンボケですが、最初の方は卵の中で動くヒナの影が
わかると思います。
と同時に、スタッフの感動度合も伝わると思います・・・。

このまま順調に、孵化してくれますよ~に!!!

※島根県にある「しまね海洋館アクアス」の方からうれしいお知らせが
届きました!過去に当館からお引越ししたイワトビ(オス)がアクアスの方で
ペアを組み、産卵・ヒナが孵化したそうです!!!
写真をいただいちゃいました☆
 え~と・・・
どっちかが、GAOからのオスです。
よく見ると、足元にふわふわのヒナちゃんが!

このオス、GAOで生まれたイワトビペンギンなんです。
過去に当ブログでもお伝えしているように、繁殖を目的とした生き物の相互移動
「ブリーディングローン」の一環で、アクアスの方にお世話になっています。

国内のイワトビペンギンの血筋の中に新しいペアが生まれたことに、ものすごい喜びを感じております。

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