ありがとうございましたスターティングメンバ― 

8月、
 キタイワトビの
タグ「黄色」さんが、体調を崩し

 治療を
している、という記事を載せました。

記事はこちら

 その後
調子が戻って元気に相方の方へ行ったり
泳いでいる姿を見て

はたまた食欲がなくなって
点滴で治療したり・・・をしていましたが

3日朝、残念ながら死んでいました。
高齢も考えられますが、体内の臓器の機能の低下も
見られました。

この黄色さんですが、GAOが開館した時からいた個体なんです。

 最近では

 相方の
青さんと一緒にいる姿も見かけなくなってきていました。

いないな~と思うと、離れたところでじっとしていたり。
そんな時間が増えていました。

黄色さんはこれまで
 産卵は毎年あったものの

孵化したヒナの数はあまり多くありませんでした。
特にここ数年は卵を産んでも孵化がなく、というか
卵の中にヒナがそもそもいないという状況も
少なくありませんでした。

ですが

 子育ては
ま~上手で上手で・・・
これまで何羽育ててもらったことか。

キタイワトビは通常1シーズンに2個の卵を産みますが
野生下だと2羽とも成育することは多くありません。
2羽ヒナが孵化してもだいたい片方が大きい状態で
孵化します。
2羽の体重の差が大きく、あまりに差があると
大きい方がどんどん成長し、小さい方がエサをもらないまま
成長できないことがほとんどです。

飼育下だと、ヒナが孵化しないペアに片方の
1羽を預けて育ててもらうことができるので、ヒナが孵化しなかった
ときの黄色さんには里親になってもらいました。

親ペンギンとしても、1羽育てることと2羽育てるのでは
負担が違いますからね。特に若い個体だと・・・。

黄色さんは
 旦那さんの
青さんと、自分たちの子を含め
何羽ものキタイワトビを立派に育ててくれました。

GAO開館当初、キタイワトビは8羽でした。
黄色さんはその中の1羽なので、キタイワスターティングメンバ―の
中で一番最初に天国へ行ってしまいました。

現在 25羽ほどいるキタイワトビの歴史は
思えば8羽から始まったのです。

もとをたどれば最初の8羽はすべて野生から導入された個体で、
正確な年齢はわかりません。
少なくとも20年以上は生存しているんじゃないかと
推測していますが・・・中でも黄色さんは
最初からちょっとおっとりで、もしかしたら8羽の中では
一番歳をとっているんじゃないかと思っていました。

現在、GAOにはキタイワトビが25羽います。
その25羽、もともとは8羽から始まったのです。

孵化した個体が他に引っ越していったり、
代わりに他の施設から新しい個体が入ってきたり・・・
言い方変えれば嫁入り婿入り引っ越し・・・

黄色さんがいなければ
今生きていない個体だっていたでしょう。

国内のキタイワトビの歴史に大きな貢献をしていたのです。

 性格的には
あまり凶暴でもなく
どちらかというとおとなしめだった黄色さん。

自分がいた時からいた個体でしたので
個人的な思い入れも含んでいますが
黄色さんがいてくれたおかげでどれだけ自分が学ぶことができたか。
自分の世界が広がったか。

お疲れさまでした、黄色さん。
本当にありがとうございました。

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