引っ越し依頼

それは3月27日。

 

 

ホッキョクグマユキ親子、ユキさんこっちを見てくれません。
ユキっ子はユキにべったりです。

いつもならぴょこぴょこはねてくるのに・・・

 

26日、もう一つの展示場への通路を開放した様子から
ユキ親子と豪太の場所交換を試みました。

GAOのホッキョクグマ展示場は2つありますが(広場と水槽)
どちらもプールが深いのです。
今親子がいる方の展示場の水槽は
一か所に階段はあるもののいきなり深さ3メートルの
箱型水槽。裏にはプールっぽいものは無く、
あるとしたらユキっ子が(いろんな意味で)はまってる
水飲み場くらいなんです。

もう一つの展示場は、長方形のプールの両側が
階段状になっているものの、それ以外はやはり
切り立った深さ3メートルの水槽なのです。
しかしこちらのエリアには、裏の部屋にはプールがあるのです。

ホッキョクグマはいきなり泳げるわけではありません。
過去には溺死の例もあるのです。

アザラシとか、種類によっては人が飛び込んで助けることも
可能ですが、ホッキョクグマとなるとそうもいきません。
陸上で最強の肉食動物であるホッキョクグマの母親がいますから。
仮にそうしたとしても、親がどう出るかわかりません。
まずパニックは間違いないと思いますが、我が子を
守ろうとすることは当然必須でしょう。そうなった生き物が
敵にどう出るか・・・
(よくよく考えたら子育て中のアザラシも危険です)

 

ですので、今当館でできることを考えると
浅いプールで泳げることを確認してから
広い深いプールがある展示場を開放したいという考えなのです。

 

泳げなくても、母親が100%助ける、補助することがわかれば
それでもいいのですが・・・
(9年前、クルミルク親子の時はこちらをご覧ください。
ミルク姫がなかなか積極的に泳ぎたがらなくてですね・・・)

というわけで、裏にプールのあるクマスペースに
親子を移動させたいのです。

そのためには、先に豪太に展示場を移動してもらわなくては
いけないのですが

 

豪太はすんなり引っ越し完了。

豪太が移動する際、姿は2頭には見えないようにしていますが、
どうしても気配は感じられてしまいます。

 

 

ユキさんがずーっと見ているのは、豪太がいる方。

 

 

ちびまんじゅう、おなかすいちゃった。

へんないきものがいても授乳はする。

 

 

おかあさん、うごかない・・・。

 

 

ふう・・・

 

 

 

豪太が展示場に出たあと、展示場の扉をしっかり閉めたのを確認して、

 

 

ユキ親子のいる部屋から、もう一つのクマスペースへの通路を全開放します。

 

 

ユキっ子はユキさんのおなかの下。

 

 

ちゃんとそこにいるのよ。おかあさんのそばをはなれちゃだめよ。

 

 

 

・・・と、ここまでは予想できていることでしたが

 

28日夕方現在、ユキ親子引っ越ししてません!!
産室のあるスペースから・・・というか、あまり産室から
出てこなくなりました。

ちなみに、以前クルミルク親子の同様の引っ越し時は約6時間かかったと
いうことですが

このポイントで警戒心MAXでしたね、ユキさんは。

正直、ここまではユキ親子順調でしたので
今回も数時間はかかるだろうと予想はしていたのですが・・・

しかし、母性の強さが感じられますね。

ここで無理やり引っ越しさせるわけにもいかないので
ちょっとずつバージョンを変えながら対応していきます。

ユキさん、エサは食べていますしユキっ子への授乳も確認できて
いますので、そのあたりはご安心くださいね。

ちなみに、引っ越した豪太パパですが

 

 

早速久しぶりのウッドチップの感触を確かめ

 

 

茶グマになり(春だなあ・・・)

 

 

丸太の感触を確かめていました。

 

 

差し込みどころがわからなかったユキっ子のお顔。
たぶん水飲み場でばしゃばしゃやったのか、ぬれてました。

 

 

 

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