不安な日々が続きます・・・

 豪太!

すごいね、

 パパになったんだよ。

12月3日夕方。

「最近、クルミが産室にいる時間が短くなってきたんだよ・・・」
「もしお腹に赤ちゃんがいれば、そろそろ産んでもおかしくない時期
 なんですけどね・・・」

(えっ もう何のネタかわかっているって?!
 本題に早く入れという声が聞こえてきそうですが
 もしよろしければちょっとの間回想にお付き合いください)

ホッキョクグマの豪太とクルミの交尾が確認されて数か月。
秋になり、クルミを裏の部屋に収容し、産室に入るか観察を続けていました。

11月中旬、クルミが産室に入る時間が急に長くなった時期がありました。

これはもしや、そうなのか?そろそろなのか?!
沸き立つ一同。

11月下旬、大潮で満月な日がありました。

生き物の誕生は大潮で新月か満月の時が多いと聞きました。
実際、過去に当館で生まれたゴマフアザラシの誕生日を調べてみたら
ほとんどが大潮の日でした。

これはもしや、そうなのか?!
さらに沸き立つ一同。
交尾が確認されてからの日数もおかしくありません。

と思っていたら・・・

クルミが産室にいる時間が減りました。

大潮な時期は終わり、これは・・・もしや・・・・

と思っていたら・・・

「産みました!」
との電話。(個人的な話ですが私は休みだった)
ホームページの「お知らせ」にあるように、12月4日朝、ホッキョクグマクルミの産室で
仔獣(赤ちゃん)の鳴き声を確認しました!
その後録画映像を確認、1頭の仔獣の姿を確認しました。

12月4日、ホッキョクグマクルミが赤ちゃんを産んだのです。

クルミにとって初の出産。

 10月のクルミ。

もうこのとき、クルミのお腹には新しい命が宿っていたんですね。

 そのために
エサをもりもり食べていたんですね。

 そうよ、決まってるじゃない。
私の他にももう1頭分、食べなきゃいけないんだもの。
にやり?な顔。
(この「にやり」、赤ちゃんにも遺伝するのかしら・・・)

最初に確認したのは鳴き声。
その後、1頭の赤ちゃんの姿を確認したのです。

その映像を載せたいのですが。

未熟なもので、未だ映像をアップできず・・・・・
(記録機器の不備等、現在作業中です。本当に申し訳ありません)

申し訳程度の


画像でございます。
左上にいるのがクルミです。
(わかりにく~い・・・)

クルミは赤ちゃんを抱きかかえているようです。
また、クルミ自身が体勢を変えるとき、赤ちゃんをくわえてから体勢を変える様子が何度か
確認できています。

少なくとも、クルミは赤ちゃんを守っているように私たちは思いました。

12月5日も赤ちゃんの鳴き声が確認されています。
また、落ち着いている時等に出す「クルクルクル~」といった独特な鳴き声も
聞くことができました。

もちろん、これですべて安心できるというわけではありません。
しかし確実に、クルミは妊娠・出産という新しい命を繋ぐためのひとつの壁を越えたのです。

これから何が起きるかわかりません。

現在、日本国内のホッキョクグマの数は決して多くありません。
繁殖も非常に難しく、赤ちゃんが育った例というのも多いわけではありません。

今クルミは、新しい命を抱いていることと思います。
とにかく安心して子育てをしてほしいと願っています。
そして赤ちゃんが、どうか無事育ってくれるようにと願っています。

そのためには、クルミに落ちついてもらうこと!
安心してもらうこと!
周囲を駐車禁止エリアにしたり、立ち入り禁止区域を設けたりと
たくさんの方に協力いただいております。

今後何があるかわかりませんが、今の状況に対して感謝せずには
いられません。
たくさんの応援メッセージもいただいています。

情報が不十分なブログではありますが、今後もこの場をお借りして
たくさんの生物達のたくさんの出来事をお伝えしていきます。

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