イワヒナ セブン

題名にもありますように
今年は7羽のキタイワトビペンギンが孵化しました。

 

先に孵化したヒナは

展示場からこんなふうに見えるようにもなりましたよ!

 

 

前回のヒナのお話のときの

 

この写真の高くなっているところの右はし、1羽で巣にいた
翼のバンドがピンク色の

 

ピンクさん。

実はピンクさん、かつては「GAOで一番凶悪と名高いペア」を
バンド色「クロ」さんと組んでいました。

 

2019年のクロさん(左)とピンクさん。

 

クロさん、残念ながら昨年6月に亡くなりました。
ピンクさんと共に自分たちのヒナも他のペアのヒナも
たくさん育ててくれました。

 

このペア、GAO開館当初からいた個体なんですが
GAOが今年で開館して19年。すでに2羽ともある程度成長していました。
(詳しい年齢は不明)

キタイワトビペンギンの寿命は30年程度といわれているので、
高齢個体の域に入っていることは間違いありません。

ここ数年で同期の個体も亡くなっており、
そういう時期がいつか来るとは思っていましたが
残された相方の姿が一層それを実感させます。

さて、ピンクさんですが
可能性として他のオスとペアを組むことも十分考えられますが
(相方が生きていてもペアが変わることはある)

今年、巣箱を置くと、クロさんとペアの時と同じ巣に陣取り
動くことはありませんでした。

 

ピンクさんがなかなか汚いのは、プールに行ってないんです。
そもそもペア組んでた時もあまり泳ぎにいく方ではありませんでしたが・・・
通常であれば、片方が卵かヒナを温めていれば
もう片方は泳ぎにいったりできますから。

さらに今年はGAO歴最高の有精卵9個の年。
9ペアはいないので、いずれにせよどこかでヒトの介入が
必要でした。
人工哺育の用意もありますが、できれば100%人工よりは
少しでもペンギンに育ててほしいので

ピンクさんにも

 

(写真右)

 

他のペアのヒナを預けていました。
さすがベテランです。ヒナがお腹すいたとエサをねだると
レスポンスが早い!(と私は思っている)

 

 

・・・さて、ここまでは順調に見えますが・・・

 

数日後、さすがにピンクさんに疲れが見えてきます。
そりゃ数日間巣から動かずヒナを温め続けたんですから・・・

他のペアはすでにヒナか卵を持っていたので預け先もなく、
ピンクさんからヒナを取り上げ、人工育雛に切り替えました。

「ヒナ取り上げたことで」

 

「しゅんってなっちゃうかなと思ったんですけど」

それまで全集中してたのを取り上げられて一気に老化が進むみたいな・・・

 

「なんかすぐ泳いでました」

 

とのことで、自分が見に行ったときには

 

きれいさっぱり。

切り替え早くいてもらえた方がこちらは助かります。

ピンクさん、お疲れ様でした。
まだ新しいお相手と組んでも良いと思いますけど
いずれにせよ元気で健康でいてくださいませ。

 

 

さて、その取り上げたヒナちゃんですが

高貴な箱に入れられて育てられていました(5月6日)。

 

この大きさだと、親からもらうのもドロドロになった魚やオキアミなので
同じような流動食を作って胃に直接入れていきます。
まだしっかり立てるわけではなさそうで、前に倒れてきてしまうので
手で支えてエサを流し込みます。

ヒナが小さいと扱いも一層気を遣います。

 

10日後には

 

すっかり大きくなって
高貴な箱には入らないので衣装ケースになりました。

 

 

じりつできるのだ!
さあエサをながしこむのだ!!

 

慣れてきたのか、チューブを押し込むことなく
ヒナが自分で飲み込んでくれるので、スムーズに入れることが
できます。
これがくるとお腹がふくれる!ということを
わかってくれたのかな?

 

途中までピンクさんの育児もあってのことでしょう、すくすく
成長しています。

孵化できなかったヒナの分まで、7羽で元気に育ってほしいですね!

 

 

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